ハロウィンといえば、いまや日本でも市民権を得ている秋の風物詩。
渋谷や川崎の街が、思い思いの仮装をした人々であふれかえっている様子はもうおなじみですね。
しかし、そもそも「ハロウィン」とはなんなんでしょう。
カボチャのランタンとか、ホラー風の仮装とか、なんだか悪魔の集会を連想させるこのお祭。
その由来を3分で押さえられるよう、ポイントをまとめました。
ハロウィンの起源
ハロウィンの起源ははケルトの収穫祭(10/31)。
ケルトっていうと、ケルト神話やケルト音楽(エンヤとか)で有名ですね。いまでもアイルランドやスコットランド、ウェールズにはケルト文化が色濃く残ってます。
アイルランドの古代ケルトは、妖精や精霊、悪魔などが実在すると考えていたのですが、その考えはキリスト教を受け入れた後も残りました。
そのためアイルランドでは、キリスト教が入ってきたあとも、ケルトの収穫祭だった10/31の夜は、キリスト教以前の精霊を祭っていました。
ハロウィンという名前の由来
ところでこの10/31という日は、キリスト教では、諸聖人の日(AllHallows )の前日だから、All Hallows Eveと呼ばれています。
その関係で、アイルランドでは、キリスト教とは関係ない祭事のはずなのに、イベント名だけはAll Hallows Eveで定着してしまいました。それが後になまって「ハロウィン」になりました。
つまりハロウィンはキリスト教とは無関係で、実際は精霊信仰に基づくアイルランドやケルトの民俗行事だった、というわけです。
ハロウィンがアメリカ文化に感じられる理由
ただ、ハロウィンってケルトの祭にしては、やけにアメリカンなイメージがありますよね?
それは、アメリカに渡ったアイルランド系の移民が、最初は内輪だけでハロウィンをやっていたのですが、だんだん宗教色を薄めながら、アメリカ全体に広がっていったからなのです。
そしてハロウィンがアメリカに広がる過程で、内容がすごくアメリカナイズされちゃいました。
あのジャック・オー・ランタンも、アメリカナイズされた結果、元々のデザインとはまったく別物になってしまったのです。
こうして、ケルトの収穫祭に起源をもつこのイベントは、ホラーがテーマのコスプレと子供の托鉢イベント 及び某ネズミの国の観光資源として、アメリカの文化的影響力が強い国々にまで広がっていきました。
なぜハロウィンの日に仮装するのか
ちなみに、ハロウィンの日に、人々が怖い姿にコスプレするのは、もともとケルトの収穫祭でそうしてたから。
古代ケルトの人々は、ハロウィン日に、収穫物を狙って降りてくるとされる悪霊から身を守るため、自分たちも同じ悪霊に扮してやり過ごしたというのが、その由来なんですね。